速報 県都水没 1998(平成10)年9月28日
JR土讃線被害 「復旧に15−20億円」

 JR四国の梅原利之社長は二十八日、高松市での定例記者会見で、豪雨災害による土讃線の総復旧費用について「工法がまだ確定していない部分があるが、総額で十五−二十億円程度はかかりそうだ」と述べた。

 梅原社長によると、繁藤−新改間で発生した大きな災害地点は四カ所。最も大きな災害は新改から繁藤寄り約一キロの第1大石トンネルと第2大石トンネルの間約八十メートル区間で発生。線路下の築堤と斜面が長さ五十三メートル、高さ三十メートルにわたって崩落し、線路は完全に宙づり状態になった。崩落した土砂の量は約一万立方メートルに達している。

 線路の上方も切り立った斜面で連絡道路がどこにもなく、工事は容易ではない状況だ。

 二十八日から地質調査などを実施するとともに、JR各社などとも協議し、復旧工事の工法を決定する

 現時点では▽築堤を盛り土で回復する▽橋を架け仮復旧後に築堤を回復▽盛り土せずに新たな橋を建設――などの工法が考えられるという。

 盛り土に使う土砂の確保も▽上の山を切り崩す▽取り付け道路を建設して他から土砂を運ぶ――などのさまざまな工法が考えられる。

 工法により復旧時期、費用はそれぞれ異なり、水はけをよくするための水路改修工事なども必要になる。

 梅原社長は「最悪の場所で最悪の被害が発生した。工法は一週間程度の間に決定したい」としている。土佐山田−高知間の開通のめどは十月十日。

 二十四日から二十八日の五日間の運休は特急が百七十九本、普通が三百八本。影響人員は三万六千四百人。

 【写真】線路下の斜面がごっぽりえぐり取られ、53メートルにわたって宙づりになった土讃線(土佐山田町東川)


水害ごみ1日で5200トン 高知市

 難行している高知市の水害ごみの回収は二十八日、作業車両や人員を増強し、ごみの運搬先に同市小倉町の下知下水処理場のグラウンドを加えるなどようやく本格化。同日(午後四時半現在)だけで前日までの総回収量の三倍近い約五千二百トンを回収した。しかし市東部には依然手つかずの所が多く、市災害対策本部は二十九日にさらに態勢を強化し、大津バイパス沿線や住宅地の路地のごみ回収に全力を挙げる。

 水害後のごみ回収は、復旧作業全体をスムーズに進め、衛生状態の悪化を防止するためにも早い処理が必要。しかし前日までは回収車が交通渋滞に巻き込まれたり、運搬先の三里最終処分場が大混雑するなど、作業効率の悪さが目立った。

 このため二十八日は民間ボランティア、県職員、陸上自衛隊高知駐屯地の協力を得て、約二百人態勢で回収作業を展開。回収車も三十台以上増やし、計百二十台以上がフル回転。ダンプカーに大型ごみを積み込む重機も八台が投入された。

 また、三カ所だった運搬先には、新たに下知下水処理場のグラウンドを追加。大津や高須、一宮方面などからの運搬がぐんとスムーズになった。同所には大小のごみを満載した車がひっきりなしに訪れ、持ち込まれたごみは一日で三千五百トン以上にも上った。

 しかしその一方で、市東部には回収が全く手つかずの地区も多い。大津バイパスの歩道や路肩、回収車の入りにくい住宅密集地の路地にも相当量が残されたままになっており、市災害対策本部には住民から厳しい苦情が寄せられている。

 対応に当たっている市環境下水道総務課は「幹線沿線のごみはだいぶ減ってきたが、路地にあるごみの回収が課題だ。二十九日からは大津バイパス沿線の回収にも入りたい。災害に関係のないごみを置いたり、急を要しないのに被災地に車で乗り入れないようお願いしたい」と呼び掛けている。

 消毒も進まず 市保健所の設備、人員不足

 復旧作業に伴って各家庭などから出た大量のごみが野ざらしになっている中で、高知市保健所による消毒作業は遅々として進んでいない。ごみの回収が遅れているため消毒も延び延びに。二十八日からようやく作業が始まったものの、動力噴霧器が二台しかないなど設備や人員不足も作業を遅らせている。

 同保健所は伝染病予防法に基づき、ごみ撤去後の路上や配水路などの消毒を進める方針。作業は市保健所の衛生業務事務所(丸池町)を拠点に職員十七人が担当するが、交通渋滞もあってごみの回収が遅れ、結果的に消毒にも入れなかった。

 ようやく消毒が始まった二十八日午後も、ごみを撤去した後に住民が新たにごみを置いていたりで思うように進まず、この日は十津五カ所、仁井田二カ所、大津一カ所で消毒できただけ。各家庭用の消毒液配布に多くの人員が割かれる一方で、ポリタンクで薬剤を吹き付ける動力噴霧器が二台しかなく、効率的な作業もままならない。

 住民らは衛生面や悪臭の発生を心配しており、県薬務衛生課は「長期に放置すると蚊やハエが増え、病気の発生が心配される。早期の撤去が必要」。消毒を担当する市保健所食品環境課は「とにかく大量のごみで、薬剤を集めるだけで四苦八苦だった。散布量がどれだけ必要かもまだ把握できていない。効率的に作業を進める方法を早急に考えたい」と話している。

 一方、同保健所は床上浸水世帯に二個、床下浸水に一個ずつ消毒液(五百ミリリットル入り)の配布を進めている。既に支所や公民館などに一万六千五百個を届けており、被災住民が順次受け取りにきている。

 【写真】水害で出たごみが次々と運び込まれる高知市小倉町の下知下水処理場のグラウンド


土佐山鉱山 地下ベルコン水没

 二十四日夜からの豪雨によって土佐郡土佐山村の日本セメント土佐山鉱山と高知市布師田を結ぶ同社の地下ベルトコンベヤーが延長二キロにわたって水没、同鉱山からの石灰石の搬出がストップしている。浸入した水の量は推定一万数千トン。水中ポンプを稼働させて二十八日夕までに排水したが、ベルトコンベヤーの機能回復は「長ければ二、三週間かかりそう」(同社)。同鉱山の石灰石は数多くの県内企業が利用しているだけに、供給ストップによる影響が懸念されている。

 日本セメント土佐工場によると、ベルトコンベヤーは幅と高さが二・六メートル、長さ六・二キロの地下トンネルに敷設されている。うち延長二キロが天井まで完全に水没した。水が浸入した場所はまだ不明。排水ポンプも設置していたが、排水先が一メートルも冠水していたため作動しなかったという。

 同社では二十五日から水中ポンプを沈めて排水を開始し、二十八日夕までにほぼ完了。その後、ベルトコンベヤーの点検作業に入っている。問題は電気系統で、「電気ケーブルを代える必要があるかもしれない。そうなると、回復まで二、三週間はかかる」(菊池洋次土佐工場採掘課長)とみている。

 土佐山鉱山の石灰石は良質で知られ、搬出量(日量一万トン)の六割強が地場の石灰関連企業約十社に原料として供給されている。懸念されるのは搬出ストップによってこれらの各社が操業に影響をきたすこと。

 事態を重視した県は「原料供給が絶えるのは誠に困る。一日も早く供給が再開されるよう知恵を絞りたい」(川村龍象県商工労働部長)と打開策を探っている。

 【写真】排水中の地下トンネル。水が引いた部分から、ベルトコンベヤーの点検を始めている(高知市一宮の地下)


遅すぎる避難勧告に怒り

 避難勧告遅すぎる!――高知市災害対策本部は二十七日夜、土石流が発生した高知市孕西町などの約八十戸に対し避難勧告を出した。理由は「二次崩壊の恐れがある」。しかし土石流の発生から二日以上がたち、雨がいったん上がり、報道などで市の対応の遅れが問題になる中での突然の勧告。後片付けでくたくたの住民たちは「市が慌てて形を取り繕っただけ」「人をおもちゃにするな!」と憤慨。同夜は住民の半数以上が勧告を無視する事態になった。

 市の災害対策本部は二十七日午後十時半、孕西町約七十戸、高見町約十戸に対し、孕西町公民館と潮江南小学校に避難するよう勧告を出した。

 しかし、このうち孕西町で土石流が発生したのは二十五日未明のこと。三戸の一階部分を埋め尽くし、崩れた斜面の途中にも大量の土砂や木々がたまっているにもかかわらず、市災対本部は状況把握に手間取り、被災家屋数にすら計上するのを抜かっていた。

 孕西町の住民約二十人は土石流発生とともに近くの同町公民館に自主避難した。しかし、市災対本部はしばらくの間、この公民館を正式な避難所と認めず、住民たちは数百メートル離れた潮江南小学校の体育館へおにぎりやパンを取りに歩いていた。

 二十五日、二十六日には激しい雨が断続的に降っており、地元の住民たち(自主避難していない人を含む)は「また土石流が起きる。早く対処してほしい」と再三再四、市や県に要望を伝えたが、調査すら行われず具体策も示されないままだった。

 ところが、雨の上がった二十七日になって市南部の惨状が次々と表面化すると、その夜に突然の避難勧告。疲れて眠っていた人たちは、勧告に納得できず、避難しなかった。八十戸のうち約四十人は、二十八日午前二時ごろまでに順次避難したが、残りは自宅にとどまった。

 「怖かったのは二十五日と二十六日。夜中に避難所まで歩くなんて、しんどくてできませんでした」と一人暮らしの女性(69)。

 また土砂が自宅前に迫っている岸本守彦さん(55)は「おざなりの避難勧告としか思えない。『どれくらいの断裂がある』とか『土砂がずれてきた』など、勧告の根拠を示せと市職員に言ったが『分かりません』とだけ。住民は雨の状況を見て自主的に逃げてきた。うちには足の不自由な母親がいる。今さら、格好だけの勧告では困るんだ」と憤っている。

 「被災者支援に全力」 松尾市長記者会見

 高知市の松尾徹人市長は二十八日、市役所市長室で今回の豪雨災害に関して記者会見。「今後は被災者の生活支援に重点を置いて対応する」と述べ、市民生活の正常化に取り組む決意を示すとともに、甚大な被害をもたらした国分川の改修を国や県に強く求めていく考えを強調した。

 松尾市長はまず被災市民に見舞いを述べるとともに、自衛隊や県警、日赤、ボランティアなど復旧活動を支援している団体、個人に謝意を表明した。

 活動状況の報告ではごみ収集を最大の課題に挙げ、「総量は二万−三万トンともいわれているが、二十七日までに収集できたのは二千トン程度だ。行き渡っていない地域もあるが、早期の収集に全力を挙げている」と理解を求めた。

 避難所生活を強いられている被災者に対しては「日々刻々と変わるニーズの把握に努める。十分な対応ができていない面もあり、今後は食べ物に工夫を加え、避難所生活が長引きそうな場合は仮設シャワーも準備したい」とし、行政としてできる限りの支援を約束。「情報が行き渡っていないのでは」との指摘には「広報車や掲示、回覧板などで徹底する」と述べた。

 また、東部で被害が大きかったことの原因認識として松尾市長は、国分川が決壊を防ぐため越水する構造になっていることを挙げ、「激甚災害の指定に十分な二千戸以上の浸水被害が起きており、全面的な改修を国、県に強く要請したい」と国分川改修の必要性を強調。その他の浸水地域は、都市下水路整備で対応を急ぐ考えを示した。

 【写真】28日に現地視察した松尾市長=中央=に、避難勧告と住民の気持ちのずれを訴える岸本さん=右端(高知市孕西町)




濁流の中 骨折男性救助 豪雨災害の高知市大津

 大量のドラム缶に木材、人が閉じこめられたままの車やトレーラーまでもが流れていた。何時間たっても雨はやまなかった。二十五日未明、高知市の大津バイパスは大河と化していた。人々が安全な所を探して逃げ惑う。雷鳴がとどろき激しい雨がたたきつける中、車に挟まれて両足を骨折した男性を救助した若者たちがいた。

 高知市大津乙のピザ店で働く島田英次さん(29)=同市高須、小石幸平さん(24)=同市大津甲、林幹郎さん(25)=同市薊野、松木望さん(19)=同市大津乙。

 二十五日午前零時。四人はピザ店から大津バイパスを歩いて帰っていた。水はまだひざまでだった。

 「助けてください…」。かすれた小さな声が聞こえた。一人の男性が濁流に流された車と店舗の間に挟まれて動けなくなっていた。倒れているので首まで水につかっている。商用で高知へ来ていた藤岡芳麿さん(58)=松山市、自営業=だった。

 藤岡さんを引っ張り出した。両足が折れて、くるぶしからは白い骨が見えていた。

 五人は近くの高いマンションを目指した。距離は百メートル。途中は人の背丈ぐらいの濁流になっていた。けが人を連れていくのは無理だった。藤岡さんは「あんたら若いから、私に構わんと行ってくれ」。水の中をはってどこかへ行こうとした。

 「そんなこと、できるわけないやんか! こんな所で無駄な体力使いなや!」。うめく藤岡さんを四人で抱えた。少し高い所にある薬屋の前で立ち往生していた乗用車の助手席に乗せてもらった。

 島田さんが藤岡さんに付き添い、三人は近くの銀行の屋根に登って行けるところを探した。水位はどんどん上がり、流れはさらに激しくなる。三十個ほどのドラム缶、ライトがついたままの車、トレーラーが流れていった。人が乗ったままの車が水路に飲み込まれていった。

 水につかった車がエンジンをふかしていたが、途中でショートした。「ビーッ」とクラクションを鳴らしながら水路へ流れ込んでいった。人も何人か流れていった。

 「もう死んだと思うた。だれかが気い狂うたら、狂うと思うた」と林さん。そのうち雷が近くなり、プロパンガスが近くで漏れているのに気づいた。

 さらに水かさは増し、雨は降り続いた。島田さんの所へ戻ると、立ち往生した男女と運送会社に勤める男性も集まっていた。

 危険を避けるために、一・五メートルほどの高さの窓から薬屋の中に入った。運送会社の男性は力が強く、藤岡さんを抱え上げて押し込んでくれた。

 店の中は腰の高さほどの水だった。藤岡さんをカウンターに載せ、高い所を探したが二階はなかった。そのうち水は胸の高さになった。

 「ここの建物も壊れそうや…」。男性が出口を探し、勝手口から外に出られることが分かった。力持ちの男性が藤岡さんをおぶってフェンスを越えた。そのすぐ向こうに、五階建てのアパートが見えた。

 ベランダからアパートの一階に上がった。二時間がたっていた。たまたま二階には看護婦が、三階には高知医大生がいた。医大生が師事している医師に処置を問い合わせつつ応急処置をした。

 午前三時ごろ、だれかが救助隊の声を聞いた。「ここにけが人がいまーす!」。大声で叫び、ボートを懐中電灯で誘導した。藤岡さんは衰弱し震えていたが、うっすらと笑みを浮かべていた。「ありがとう…」と一言。お互い名前すら分からなかった。

    ◇

 藤岡さんはその後、高知市内の病院に収容され回復に向かっている。「処置がよかったですね」と看護婦。藤岡さんは「よく助けてもらったもんだと思いましてね。あの人たちが通り過ぎた後は人がいなかったから、もうだめだったでしょう。適材適所に人がおられ、今考えたら信じられませんよね…」。妻の早苗さん(54)は「早く元気になって皆さんにお礼に伺えるようにならないかんと思います」と涙ぐんだ。

 【写真】藤岡さんが倒れていた場所で無事を喜ぶ4人。右から小石さん、島田さん、林さん、松木さん(高知市大津乙)


ごみの中 通勤ラッシュ 大津バイパス

 県中心部のかつてない豪雨から四日目の二十八日、高知市大津など水没地区の後片付けはなお続き、積み上げられたすさまじい量のごみが、道ぶちに延々と並んでいる。被災地沿いの大津バイパスでは、豪雨のつめ跡があらわに見える中、通勤ラッシュが再開した。一方、吾川郡春野町方面から市中心部に至るルートは、豪雨禍の影響がなお続いて大混雑。JR土讃線の不通に伴う土佐山田方面からの代替バスにも、通勤客が殺到した。

 水没した高知市大津や高須の広範囲にわたる一帯では、家族や親せきらが総出での後片付けが続いている。営業を再開した企業や商店でも、故障した車の運び出しや、電気系統の修理などが続く。

 南国市方面と高知市中心部をつなぐ大津バイパスの歩道にも大量のごみ。トラックで早朝からごみを運んでいた地元男性は「家財道具は全部捨てないといかん。家も住めるかどうか」。

 こうした中、二十六日午後五時から通行を再開している大津バイパスでは、週明けの通勤ラッシュが再開したが、正午前に東行きがかなり込み合った。南国バイパスや国道195号は、同市葛島付近がいつもながらの渋滞に見舞われた。

 高知市中心部と伊野、春野町方面をつなぐルートは、異常な混雑ぶり。県西部をつなぐ国道56号の「荒倉トンネル」西側と、同町内ノ谷と高知市神田を結ぶ「鷲尾トンネル」南側がいずれも通行止めのため、高知市内を目指す車が県道各線に流入。対面通行の「新宇津野トンネル」や有料道路の桂浜道路にも車が押し寄せた。

 「土佐市から高知市中心部まで二時間半かかった」「高知市瀬戸から一時間以上」など、通勤のドライバーは青息吐息。空前の豪雨のつめ跡は、住民を困らせ続けている。

 【写真】うずたかくごみが積まれた大津バイパス。通勤の車や通学の高校生らが行き交った(28日午前8時半ごろ、高知市大津乙)


空席目立つ教室 高知市内の小中学校

 集中豪雨による臨時休校、休日を挟んで四日ぶりの登校となった高知市内の小中学校は二十八日、児童生徒の被害の把握に追われた。「水が頭の上まできた」「教科書がぬれた」と子どもたち。遠くの親類宅に避難し、やむを得ず休んだ児童もおり、教室には空席もぽつぽつ。学園生活への影響を心配する声も上がっている。

 一宮小学校(原池洋治校長、五百十四人)は、床上まで浸水した児童が百人以上に上った。避難などで欠席した児童が十数人に達したほか、教科書を失った児童も目立った。

 臨時の全校朝会では、猪野礼子教頭が「一宮でも多くの家、財産が奪われました。こういう災害の時に自分たちにできることは何か、家の人や先生と考え、助け合ってください」と訴えた。

 各クラスでの話し合いで、六年生は修学旅行で学んだ阪神淡路大震災を振り返り、「家族の大切さを、自分のこととして味わったでしょう」と先生が質問。「被害を受けた親せきを手伝いにいった」などと体験を話した。

 このほかの小中学校でも県外に一時避難したり、床上浸水で教材を失ったり使用できなくなった児童生徒も。高知市教委は同日、教科書や学用品の被害調査を開始。県とも対応策を協議する。

 【写真】遠くの親せき宅に避難し休んだ児童も。教室には空席がぽつぽつ見られた(高知市の一宮小)


浸水倒産防止策 県が決定

 県は二十八日、“浸水倒産”を防ぐための事業所向け緊急救済策を発表した。県単一般融資の金利部分を保証料込みで二・四%に引き下げる内容で、対象は二十四、二十五両日の豪雨で被害を受けた県内中小企業。限度額八千万円、総額六十億円の融資枠を準備した。受付期間は二十九日から十二月三十日まで。高知市も県の救済策と併用できる策を準備しており、十月五日以降に決定する。

 県商工労働部と県信用保証協会が二十七日に協議し、決めた。それによると、限度額八千万円(設備資金五千万円、運転資金三千万円)で金利一・八%(ほかに保証料が〇・六%)とする。現行の一般融資に比べ、金利は保証料込みで〇・七七%安い。償還期間は設備資金が二年据え置きの十年以内、運転資金が一年据え置き七年以内。

 名称は県水害復旧対策特別貸付制度とし、資金の使途は「水害前の状態に復旧するための事業資金」。取り扱いは県の融資取扱金融機関で行う。担保能力の評価や融資の迅速性については「制度の趣旨が最大限に生かされるよう、信用保証協会に審査期間の短縮と審査基準の緩和を要請した」(県商工政策課)としている。

 また県は関係市町にも保証料率の負担軽減策などの協調支援を要請中。高知市は同じ方向で県と協調する準備を進めている。


◆速報
 1998(平成10)年9月 25日 26日 27日 28日 29日 30日
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